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歯周病がアルツハイマー型認知症を悪化させる!?

★アルツハイマー型認知症とは?

皆さん、こんにちは。伊勢崎市で医療法人弘誠会 すずき歯科医院を開業している、院長の鈴木です。前月21日に生労働省の専門家部会は、アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」について使用を認めると決定しました。

皆さんもご存じのように、アルツハイマー型認知症は、脳内にたまった「アミロイドβ」という異常なたんぱく質により神経細胞が破壊され、脳の萎縮がおこる病気です。
通常は「アミロイドβ」は分解されて排出されるのですが、何らかの理由で排出されずに蓄積されると、脳の情報伝達が悪くなり、脳の機能が低下してしまうのです。

認知症を防ぐためには、「アミロイドβ」の蓄積を防ぐ必要がありますが、歯周病菌が「アミロイドβ」の生成、蓄積を促進させることがわかりました。

歯周病になると、歯周ポケットと言って、歯と歯茎の間に溝が生まれます。
中等度の歯周病の場合、歯周ポケット周辺の炎症のお口の中の総面積は、「手のひらくらいの大きさ」(歯周ポケット5ミリ範囲の炎症×28本=72平方センチメートル)と言われています。
その傷から、歯周病菌が血流の中に入り込み、全身に流れて行ってしまうのです。

 

★歯周病を予防しよう

歯周病は、細菌により歯を支える組織が破壊されていき、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気ですが、ただ歯が抜けるだけでなく、アルツハイマー型認知症をはじめ、糖尿病、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、誤嚥性肺炎、メタボリックシンドローム、早産、低体重出産など、様々な全身疾患に関係がある恐ろしい病気です。
歯周病予防の基本は歯垢や歯石がつかないようにすることです。
そのために、毎日の丁寧な歯磨きと歯科医院での定期的な歯石除去が大切です。
今回は、毎日行う歯みがきですぐに実践できる、歯周病予防に役立つ磨き方のコツをご紹介します。

①歯磨きのルートをきめる

歯磨きの道順を決めておくと、磨き忘れがなくなり、スムーズに磨くことができるのでオススメです。例えば、下の左側〜右側〜上の右側〜左側へなど、自分のルートを決めましょう。大事なのは、途中で近道をせず、一筆書きをするように、ゴールにたどり着くように磨くことです。

②歯間ブラシやデンタルフロスで、すき間の汚れをしっかりと落とす

歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れには歯間ブラシやデンタルフロスを使用しましょう。
お口の中の形状は人それぞれ違います。
歯間ブラシなどは、数種類の太さがありますので、誤って使うと、歯肉や歯を傷つけたり、汚れが落ちない可能性もあります。自分に合っている道具はどれか?歯科医院で相談しましょう。

③歯ブラシの交換日をきめる

新品の歯ブラシを使用したときの歯垢除去率を100%とした場合、毛先が開いてしまった歯ブラシでは60%程度しか歯垢を落とせません。毛先が開いたタワシと新品のタワシとどちらが汚れを落しやすいですか?
毎月歯ブラシの交換日を決め、常に清潔で歯垢除去率の高い状態の歯ブラシで歯磨きをしましょう。
自分は、月始めに交換しています。

 

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