こんにちは。群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」です。
矯正治療では、抜歯が必要なケースもあります。
しかし「抜歯をしたくない」と思う方もいるのではないでしょうか。矯正治療のなかでも、インビザライン Goは抜歯をしなくてもよいと聞いたことがある方もいるかもしれません。
今回は、インビザライン Goは抜歯をしなくてもよいのか、そして、抜歯をしないならどうやって歯を動かすのかなどをご紹介します。インビザライン Goにまつわる疑問を、本記事で解消していきましょう。
インビザライン Goとは、大臼歯を動かさないマウスピース型矯正装置です。大臼歯とは奥の歯のことを指します。インビザライン Goは、前から数えて5番目の歯まで、片顎10本ずつ計20本の歯並びを矯正する治療です。
インビザライン Goは、世界で1,400万人以上の治療実績があります。インビザライン Goによる治療の特徴を、以下にまとめました。
インビザライン Goは、無色透明のマウスピースを使用するため、治療中でも目立ちません。仕事で人と接する機会が多い方にとっては、大きなメリットといえるでしょう。
インビザライン Goのマウスピースは着脱が可能です。ワイヤー治療など、矯正治療のなかには外すことができない矯正治療もあります。
着脱ができることで、食事に影響されずに無理なく矯正治療を継続できます。
奥歯は、歯の根がしっかりとしていることが多いです。矯正治療で力をかけても、非常に動きにくい部分といわれています。
この歯根がしっかりとしている奥の歯を除いて動かすことから、すべての歯が治療対象となるインビザラインよりも治療期間が短くなる傾向があります。インビザラインが約2~3年の治療期間であるのに対して、インビザライン Goは半年から1年程度とされています。
また、治療期間が短い分、インビザラインと比較して低価格での治療が可能です。
インビザライン Goでは、専用のシミュレーションソフトを使って治療の可否を判断できます。大掛かりな検査をせずに治療ができるかどうかが分かるという点は、忙しい方にとってはメリットと言えるでしょう。
インビザライン Goでは抜歯をしないケースが多いです。インビザライン Goは、前歯に限定した治療だからです。
部分的に歯を動かすことで歯がうまく定位置におさまるケースが多いため、抜歯が不要となるのです。例えば、歯が凸凹している乱ぐい歯(叢生)やすきっ歯、前歯のねじれなどは、部分的に移動させるだけで歯並びが整うでしょう。
しかし、抜歯をしなければ治療できない症例も存在します。その場合、使用できるマウスピースの枚数に限りがあるインビザライン Goでは、治療できない可能性が高いです。
ご自身の歯並びを改善するために抜歯が必要かどうかは、歯科医師が判断します。インビザライン Goで治療できるかどうかも確認してもらえるので、気になる方は一度相談するとよいでしょう。
ここからは、インビザライン Goで歯を動かす方法についてご紹介します。
必要に応じて、IPRを行います。IPRは、歯の表面のエナメル質を少し削って歯を動かすスペースを確保する処置のことです。削るといっても、虫歯治療のように大きく削ることはありません。やすりをかけるようなイメージです。
IPRで削るのは片側最大0.25mm程度です。歯の両側面を削ることで、1本あたり0.5mmのスペースを確保できます。
エナメル質の厚さには個人差がありますが、一般的には2〜3mmあります。歯の健康に影響がない範囲で削るので、痛む・しみる症状が出ることは基本的にはないでしょう。
すきっ歯などすでに歯を並べるためのスペースが確保されている場合は、IRPは必要ありません。
症例によっては、アタッチメントと呼ばれる小さな突起物を歯の表面につけることがあります。アタッチメントをつけると、歯とマウスピースがしっかりと密着するため矯正力が高まるでしょう。
すべての処置が完了したら、マウスピースを装着して歯を動かします。インビザライン Goは、1日20時間以上マウスピースを装着し、定期的に交換することで歯を動かす矯正方法です。
マウスピースを交換する周期は1~2週間ほどです。交換するタイミングは患者様の状態によって異なるため、医師の指示に従いましょう。
1枚のマウスピースで動かせる歯の距離は、0.25mm程度とされています。なお、この距離は1日最低でも20時間マウスピースを着用して過ごした場合です。
装着時間が短かったり装着日数が短かったりすると、歯の移動は計画どおりに進みません。装着時間も歯科医師から指示があるので、必ず守ってください。
おおむね半年から1年程度で治療が終了します。
インビザライン Goは抜歯が必要ないと聞いて治療を検討したのに、いざ歯科医院に行ったら抜歯が必要と言われるケースもあります。
たとえば、前歯が大きく前に突出している場合や、極端に下顎が前に出ている場合は、抜歯が必要になるでしょう。歯が極度に凸凹していて歯が一列に並ぶスペースがない場合にも、抜歯が必要です。
抜歯が必要な場合、どうすればいいのかについて解説します。
側方拡大とは、歯列を外側に広げる処置のことです。歯並びのアーチを全体的に少し広げることで、歯を並べるスペースを確保します。
ただし、大人の場合はすでに骨格が完成しています。側方拡大をしても数mm程度しか広がらず、十分なスペースを確保できないことが珍しくありません。そのため、IPRと併用するケースが多いでしょう。
IPRと側方拡大でスペースを確保できれば、インビザライン Goで治療できる可能性が高まります。側方拡大は顎の骨格や歯並びの状態によっては行えないこともあるため、医師に相談しましょう。
インビザライン Goは、抜歯を伴う大きな歯の移動が必要な症例は治療できません。抜歯が必要と判断された場合は、他の矯正方法も検討する必要があります。
「期間を短くしたいからインビザライン Goで治療したい」と思う方もいるかもしれません。
しかし、無理に抜歯を避けてインビザライン Goで治療すると、さまざまなリスクが伴います。IPRで削る量が増えて処置後に歯が痛む・しみる、過剰に側方拡大をして歯が抜け落ちてしまうなど、取り返しのつかない問題につながる可能性があるのです。
他の治療法としては、全ての歯が治療対象のインビザラインや、ワイヤー矯正が挙げられるでしょう。目立たない治療方法が良い場合は、インビザラインが適しているかもしれません。
治療期間は長くなるかもしれませんが、抜歯をしたほうが理想の歯並びを実現しやすくなることがあります。無理に抜歯を避けるのではなく、安全に治療を進められる方法を選択することが重要でしょう。
インビザライン Goは、抜歯をせずに行える矯正治療です。通常のインビザラインと比較すると治療期間が短いので、選択する方も多いです。
しかし、インビザライン Goはどのような歯並びの問題も解決できる治療法ではありません。軽度の前歯部分の歯並びの乱れを矯正するための治療方法です。
インビザライン Goで治療できるかどうかは、必ず医師と相談しましょう。また、抜歯はしないものの、IRPによって歯を削ることはあります。
インビザライン Goを検討されている方は、群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」にお気軽にご相談ください。
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