こんにちは。群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」です。
インビザラインでは、透明で目立ちにくい取り外し可能なマウスピース型の矯正装置を使用します。インビザライン治療中は、約1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換して、歯を徐々に動かしていきます。
しかし、治療期間中にマウスピースがうまくフィットせず浮くことがあります。マウスピースが浮くと、治療に悪影響を及ぼすでしょう。
この記事では、インビザラインのマウスピースが浮く原因や対処法、そのまま放置しておくことのリスクについて詳しく解説します。インビザライン治療中でマウスピースが浮くのが気になる方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピースと歯の間には隙間がなく、ぴったりと密着している状態が正常です。
しかし、矯正治療中に何らかの理由でマウスピースと歯の間に隙間が生じ、マウスピースが浮くことがあります。この状態をアンフィットと呼びますが、特に前歯や八重歯、奥歯はマウスピースが浮きやすい部位とされています。
インビザライン治療中には、さまざまな原因でマウスピースが歯から浮くことがあります。以下に、マウスピースが浮く原因について詳しく解説します。
インビザライン治療では、約1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換して歯を徐々に動かしていきます。マウスピースの形にあわせて歯が移動するため、そもそも少し隙間が設けられています。
そのため、新しいマウスピースに交換した後の数日間は、マウスピースが浮きやすいのです。数日経過して歯が動くと、自然にフィットするようになります。
インビザライン治療では、マウスピースを1日に20~22時間以上装着する必要があります。装着時間が短いと計画通りに歯が動かず、次のマウスピースに交換した際にマウスピースが浮くかもしれません。
予定の位置まで歯が動いていない状態で次のマウスピースに交換すると、歯とマウスピースのずれが大きくフィットしなくなるのです。
インビザライン治療では、歯につけた突起物やマウスピースに入れた切れ込みにゴムをかける、ゴムかけという処置を行うことがあります。ゴムかけをすることで矯正力を強め、治療をスムーズに進めます。
しかし、ゴムの力が強すぎると、マウスピースが浮くことがあります。
歯が小さかったり高さが足りなかったりすると、マウスピースがうまくフィットせず、隙間が生じやすいです。特に、前から2番目・3番目の歯と奥歯は周囲の歯より小さいため、マウスピースがフィットしにくいとされています。
マウスピース1枚あたりの歯の移動量は、0.2~0.25mmに設計されています。治療計画よりも歯が多く移動したり、あまり移動しなかったりすると、マウスピースにずれが生じて浮く原因になるでしょう。
特に、八重歯や前から2番目・3番目の歯は他の歯よりも移動しづらいため、マウスピースの形状とズレが生じやすいです。
チューイーとは、シリコン製の3cmほどの円柱で、マウスピースを正しく装着するための補助アイテムです。マウスピースを手で歯列に合わせた後にチューイーを使用しないと、正しい位置にマウスピースを装着することができません。
歯の動きにずれが生じると、マウスピースが浮く原因になります。
インビザライン治療では、前歯の表側にアタッチメントという樹脂製のパーツを取り付けることがあります。アタッチメントがあるとマウスピースが固定されやすくなり、矯正効果が高まります。
しかし、アタッチメントは目立ちやすいため、つけずに治療を進める方もいます。アタッチメントがないとマウスピースがずれやすく、浮くことがあるでしょう。
マウスピースは柔らかく弾力のある素材で作られているため、頻繁にマウスピースを着脱していると、マウスピースが変形することがあります。マウスピースが変形すると、歯列にフィットしなくなって浮く原因になるでしょう。
非常に稀ですが、製造過程でマウスピースが変形することがあります。急にマウスピースを装着できなくなったり、奥歯までしっかり装着できずに浮いたりする場合は、製造過程での不備の可能性が考えられます。
そのような場合は、歯科医師に相談しましょう。
マウスピースの浮きはさまざまな原因で生じますが、歯科医院を受診せずにそのまま放置していると、治療に悪影響を及ぼします。以下では、マウスピースの浮きを放置するリスクについて解説します。
インビザライン治療中にマウスピースに少しでも違和感を覚えたら、早めに歯科医院を受診しましょう。
マウスピースが浮いている状態では、歯に適切な矯正力がかかりません。治療計画通りに歯が動かなくなる可能性があります。
マウスピースの浮きを放置していると、治療計画の立て直しやマウスピースの作り直しが必要になります。治療期間が延長したり、十分な治療効果が得られなくなったりする可能性があるでしょう。
また、マウスピースを作り直す場合、矯正治療が一時中断されるだけでなく追加の費用がかかる場合もあります。
マウスピースが歯にフィットしていない状態だと、マウスピースの縁が口腔粘膜を傷つける可能性があります。口内炎ができて痛みが生じると、インビザライン治療を中断せざるを得ない場合もあるでしょう。
インビザライン治療中にマウスピースが浮く場合、新しいマウスピースに交換した直後であれば数日様子をみても問題ありません。歯が徐々に移動することで、マウスピースが自然とフィットするようになります。
ただし、1mm以上の浮きが1週間以上続く場合は、何らかのトラブルが生じている可能性があります。以下では、インビザライン治療中にマウスピースが浮いた場合の対処法をご紹介します。
インビザラインは、マウスピースを自分で交換するだけで進められる治療です。そのため、通院頻度が低いという特徴があります。
しかし、マウスピースが合わなかったり浮いたりするなどの違和感がある場合は、次の受診を待たずに歯科医師に相談しましょう。追加のマウスピースを作成したり、治療計画よりも移動していない歯に対してゴムかけを行ったりして対処することがあります。
追加のマウスピースが完成するまでには2~3週間かかるため、その間は矯正治療を一時中断することになります。
インビザライン治療中にマウスピースが浮く主な原因は、マウスピースの装着時間を守れていないことです。普段のマウスピースの装着時間を確認し、20~22時間以上装着できているか確認しましょう。
装着時間を守っていてもマウスピースが浮く場合は、それ以外の原因が考えられます。
指だけでマウスピースを装着すると、アタッチメントとマウスピースの間にわずかなズレが生じることがあります。装着の際は必ずチューイーを使用しましょう。
チューイーの使い方は、以下の通りです。
上記の手順でマウスピースを装着すれば、歯としっかりフィットします。新しいマウスピースに交換した直後の2~3日は必ず行うようにしましょう。
マウスピースが浮いていると感じた場合は、マウスピースを洗浄してひびや割れがないか、変形していないかなどを確認しましょう。マウスピースの破損は自分では対処できないため、歯科医院を受診して相談してください。
インビザライン治療中に、マウスピースが浮く場合があります。装着時間が短いことやマウスピースが変形したこと、歯の形状に問題があることなどが、マウスピースが浮く原因としてあげられます。
マウスピースが浮いた状態では歯に十分な矯正力がかからないため、計画通りに歯を動かすことができません。このような場合は、治療計画の見直しやマウスピースの作り直しが必要になります。
治療期間が延長したり追加の費用がかかったりするため、マウスピースに違和感がある場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」にお気軽にご相談ください。
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