こんにちは。群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」です。
受け口にお悩みの方のなかには矯正治療を検討されている方もいるでしょう。「矯正をするのであれば装置が目立ちにくいインビザライン矯正がいい」と考えている方がいるのではないでしょうか。
インビザライン矯正で治せる受け口の症例もありますが、治療が難しい受け口の症例もあります。
この記事では、インビザラインで治せる受け口について解説します。治療期間や費用などについても解説しますので、インビザライン矯正で受け口の治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
受け口とは、下の歯が上の歯よりも前に出ていることをいいます。正しい噛み合わせであれば上の前歯が下の前歯に少し被さる状態ですが、受け口の場合は下の前歯が上の前歯に覆いかぶさる状態になります。
受け口のことを専門用語では、反対咬合(はんたいこうごう)や下顎前突(かがくぜんとつ)と呼びます。
受け口になる主な原因は、以下の3つです。
それぞれ詳しく解説します。
顔や体型と同じように歯並びや骨格も遺伝することがあります。親が受け口であれば必ず子どもも受け口になるとは限りませんが、両親のどちらかが受け口である場合は子どもも受け口になる可能性は高まるでしょう。
歯並びや噛み合わせに悪い影響を与える癖のことを悪習癖といいます。
舌で下の前歯を押す癖があると、日常的に歯に力が加わり下の前歯が出て、受け口になる可能性があります。特に子どもの骨は柔らかく動きやすいため、骨格や歯並びは悪習癖の影響を受けやすいのです。
早期に悪習癖を改善しなければ癖が習慣化して、治すことがより難しくなります。舌を含むお口周りの筋肉を正しく使うトレーニングもありますので、悪習癖がある方は歯科医院で相談しましょう。
下顎の成長が過剰な場合にも受け口になりやすいです。上顎の成長のピークは6歳頃であり、小学生のうちに上顎の大部分は完成します。
一方で、下顎の成長のピークは性別によって異なりますが、15〜18歳頃です。上顎の成長が止まってからも下顎は成長していることになります。そして、下顎は身長が伸びる時期に大きく成長し、身長が止まる時期に下顎の成長も止まるといわれているのです。
大人の受け口は自然に治ることはありません。乳歯列期の受け口の場合は、永久歯に生え変わるタイミングで自然に改善することがあります。
ただし、生え変わり時期に改善したとしても成長期に再度受け口になる可能性はゼロではないでしょう。受け口を治さずにそのまま放置すると、見た目の問題だけでなく、歯や身体にも影響を及ぼす可能性があります。
受け口を放置するリスクは、以下の4つです。
それぞれ詳しく解説します。
受け口の場合、上下の前歯がしっかり噛み合っていない状態です。そのため、食事の際、しっかり咀嚼せずに飲み込んでいるケースもあります。咀嚼機能に問題があると、消化不良を起こす可能性が高まります。
特に受け口の場合、前歯の位置関係が反対になっているため、前歯で噛み切る必要がある麺類などをうまく食べられない方が多いでしょう。
受け口は上下の前歯が噛み合っておらず、歯と歯の間に隙間ができることから、発音の際に空気が漏れやすくなります。そのため、サ行やタ行の発音が苦手という方が多いでしょう。また、受け口の場合、舌の動きが制限されるため、滑舌に影響が出ることがあるのです。
受け口は噛み合わせが良くない状態です。そのため、食事をするときに無意識のうちに顎をずらして咀嚼しているケースも多くあります。無理な噛み方をしていると顎関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こす可能性が高まるのです。
正しくない噛み合わせは顎だけでなく歯にも負担がかかります。咀嚼しづらいことから、一部の歯だけで噛む癖がついていることも少なくありません。結果的に同じ歯ばかりに負担がかかり、健康な歯の寿命を短くする可能性があるのです。
インビザラインでは治せる受け口と治せない受け口があります。インビザライン矯正で治療が可能な受け口は、軽度〜中等度の症例です。歯の生える向きに問題がある受け口であれは、インビザラインで治せる場合が多いでしょう。
しかし、骨格に問題がある受け口の場合は、インビザラインだけでは治せないケースが多いです。骨格が原因の受け口の場合は、外科手術が必要になります。
抜歯が必要で、インビザラインだけでは治療が難しい場合には、ワイヤー矯正を併用して治療を行うケースもあります。インビザラインで治せるのは、歯の傾きが原因である軽度〜中等度の受け口と考えておきましょう。
インビザラインで受け口を治療する主なメリットは、以下の4つです。
インビザライン矯正で受け口の治療をする最大のメリットは、矯正装置が透明で目立ちにくいことでしょう。また、自分で装置を取り外せることも大きなメリットです。歯磨きも通常通りに行えるため、お口の中を清潔に保ちやすく、虫歯になるリスクも低いでしょう。
また、矯正治療に使用するマウスピースはポリウレタン製です。金属を使用していないため、金属アレルギーが心配な方でも安心して治療を受けられます。
インビザラインで受け口を治療する主なデメリットは、以下の2つです。
インビザライン矯正では、すべての受け口に対応できるわけではありません。骨格に問題がある受け口の場合は、外科手術が必要になることがあります。また、受け口の難症例ではインビザライン単体での治療が難しく、ワイヤー矯正との併用が必要なケースもあるでしょう。
また、インビザライン矯正中は、1日20〜22時間装置を装着しなければなりません。装着時間が不足すると計画通りに治療が進まない可能性もあります。
インビザラインで受け口を治療する場合にかかる期間は1〜3年程度です。
ただし、お口の状態によって治療期間は異なるため、あらかじめ歯科医師に確認しましょう。軽度の受け口であれば1年程度で改善できることもありますが、抜歯が必要になる場合は3年ほどかかることもあるでしょう。
インビザラインで受け口を治療する場合にかかる治療費は80万〜100万円程度です。インビザライン矯正は保険が適用されません。自由診療となるため歯科医院によって料金設定が異なります。
また、インビザライン治療にかかる費用だけでなく、検査料や診断料、通院ごとに必要な調整料がかかる歯科医院も少なくありません。「思っていた以上に費用がかかった」とならないよう、治療費に関しては事前に歯科医院で確認しましょう。
インビザライン矯正では軽度〜中等度の受け口の治療が可能です。骨格に問題がある受け口の場合は外科手術が必要になる可能性があります。そのほかにもインビザライン単体では治療が難しく、ワイヤー矯正との併用が必要な症例もあるでしょう。
まずは、インビザラインで治療が可能かどうか歯科医師に相談してください。インビザラインで受け口を治療する場合にかかる期間は2年程度で、治療費は80万〜100万円程度です。
受け口を放置すると見た目に影響を及ぼすだけでなく、機能面においてもリスクがあるため、受け口で悩まれている方は、一度歯科医師に相談してみてはいかがでしょうか。
インビザラインを検討されている方は、群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」にお気軽にご相談ください。
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