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急速拡大装置とは?費用と期間、使うときの注意点も徹底解説!

こんにちは。群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」です。

急速拡大装置を使用している子供

急速拡大装置とは、小児矯正に用いられる装置のひとつです。歯にワイヤーを引っかけるようにして装着し、上顎の横幅を拡げていきます。

今回は、急速拡大装置の詳細やメリット・デメリット、治療にかかる費用と期間、使うときの注意点などについて解説します。お子さまの矯正方法として急速拡大装置を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

急速拡大装置とは

急速拡大装置を持っている人

急速拡大装置とは、小児矯正に用いられる固定式の装置です。おもに8歳~15歳頃のお子さまが治療対象です。短期間で顎の横幅を広げ、永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保する目的で使用されます。

装置本体は金属製で、装置を歯に引っかけて固定するためのバンド、左右のバンドを連結するワイヤー、上顎を横方向に広げるためのスクリュー(ネジ)で構成されています。中央にあるスクリューを回転させると装置が横方向に拡大し、上顎全体を左右に広げられます。

なお、この装置は自由に取り外しができるものではありません。基本的に、3ヵ月~6ヵ月程度は装置を装着したまま治療を進めます。上顎がしっかりと広がるまでの期間は、保護者の方が1日1~2回程度スクリューを回します。

急速拡大装置はほかの治療との併用が多い

矯正をしている子供

急速拡大装置は、上顎の幅を広げて永久歯が生え揃うスペースを確保するための装置です。単体で使用しても、歯並び自体を整える十分な効果は期待できません。そのため、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などと併用することが一般的です。

急速拡大装置は、あくまでもきれいに永久歯を並べるための土台を整えるものと考えていただくのがよいでしょう。

急速拡大装置のメリット・デメリット

急速拡大装置のメリット・デメリットイメージ

急速拡大装置を使用することには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。ここからは、急速拡大装置のメリット・デメリットについて解説します。

急速拡大装置のメリット

急速拡大装置のメリットは、以下の通りです。

短期間で顎を拡大できる

急速拡大装置のメリットは、短期間で顎の横幅を拡大できることです。特に、子どもの顎骨は未熟で柔らかいため動かしやすく、最短で3ヵ月程度、最長で6ヵ月程度で顎の拡大が完了します。

矯正期間が短いので、お子さまや保護者の方の負担も抑えられるでしょう。

抜歯のリスクを軽減できる

急速拡大装置の使用によって、永久歯が生えるためのスペースを確保できれば将来的な抜歯のリスクを軽減できることもメリットのひとつです。「できれば抜歯はさせたくない」という方も多く、急速拡大装置が選ばれています。

口呼吸の改善に役立つ

鼻腔が小さいお子さまは鼻呼吸がしにくく、無意識に口呼吸になることがあります。急速拡大装置は上顎の骨の横幅を広げる装置ですが、上顎の骨を拡大すると鼻腔も広がります。その結果、鼻呼吸がしやすくなり、口呼吸の改善にも役立つのです。

口呼吸を続けていると歯並びが乱れたり、口の中が乾燥することで虫歯のリスクが高まったりする可能性があります。口呼吸を改善できることは、急速拡大装置のメリットのひとつといえます。

急速拡大装置のデメリット

急速拡大装置のデメリットは、以下の通りです。

装着中に不快感を覚える

急速拡大装置は金属製の装置なので、装着時に不快感を覚えるお子さまもいます。また、奥歯を外側へ押し出すように強い力をかけるため、慣れるまでは違和感を強く覚えることもあるでしょう。

1週間ほど経てば、次第に気になることも少なくなります。

口を開けたときに装置が見える

口を開けたときに装置が見えることがあります。特に、10歳前後のお子さまは見た目を気にすることもあるかもしれません。どうしても見た目が気になって嫌がる場合には、別の矯正方法も検討する必要があるでしょう。

痛みを感じる

急速拡大装置では、力をかけて上顎の幅を拡大します。そのため、矯正期間中は口周りや鼻の奥などに痛みを感じることがあります。

装着から数日程度で痛みに慣れることが多いですが、痛みによって不快感やストレスを覚える可能性があるでしょう。

発音しにくい・飲み込みにくい

急速拡大装置を上顎に装着することで、発音のしにくさや飲み込みにくさを感じるお子さまもいます。また、装置は食事や歯磨きの際にも取り外すことができません。

そのため、食べカスが装置に付着して気になったり、歯磨きをしにくいと感じたりすることも考えられるでしょう。

顔つきが変化することがある

急速拡大装置により上顎が横に広がると鼻腔も広がるため、小鼻が横に広がる感覚や口の中が大きくなるような感覚が出ることがあります。大人になるにつれて顔の骨格も成長して顔つきが変化するため、あまり気にならなくなるケースが多いでしょう。

急速拡大装置の費用と期間

急速拡大装置の費用イメージ

急速拡大装置の費用や期間が気になっている方も多いのではないでしょうか。それぞれ確認しましょう。

急速拡大装置の費用

急速拡大装置には保険が適用されないので、歯科医院によって費用が異なります。装置の費用の目安は3~5万円程度です。また、装置にかかる費用以外にも、矯正期間中の定期受診費用として1回あたり3,000円~5,000円程度かかります。

定期受診の費用と装置の費用をすべて含めた料金設定をしている歯科医院もありますので、治療を始める前に確認しておきましょう。急速拡大装置と他の矯正を併用して行う場合には、それらの費用もかかります。

そのため、トータルで数十万円~100万円以上かかることも考えられるでしょう。費用の詳細については歯科医院へご確認ください。

急速拡大装置の期間

急速拡大装置による効果は2週間程度で現れることもありますが、すぐに外すと上顎の状態が少しずつ元に戻ります。そのため、3ヵ月~6ヵ月程度は装着したままにすることが一般的です。

実際には、患者さ、あの顎の状態によって矯正期間が変動します。

急速拡大装置を使うときの注意点

急速拡大装置を使うときの注意点イメージ

急速拡大装置を使うときには、いくつか注意するべき点があります。以下では、急速拡大装置を使うための注意点について解説します。

丁寧に口腔ケアを行う

急速拡大装置は取り外しができないため、装置に食べカスや汚れが付着しやすくなります。特に、繊維質な食べ物や麺類などは、すき間につまりやすいです。

そのため、普段以上に丁寧な口腔ケアが求められるでしょう。磨き残しにより虫歯になった場合には、矯正治療を中断し虫歯の治療を行う必要があります。

お子さまが自分で丁寧に磨くのは難しいことも多いので、保護者の方が仕上げ磨きを丁寧に行ってあげてください。

粘着性のある食べ物は避ける

粘着性のある食べ物は装置に付着しやすく、取り外す際に装置が変形や破損を起こすことも考えられます。そのため、治療期間中はできるだけ粘着性のある食べ物が避けたほうがよいでしょう。

指示通りにネジを回す

急速拡大装置では、1日に1~2回程度スクリューを回しながら顎の骨を拡大していきます。スクリューを回すことを忘れた場合、顎の骨に適切な力がかからなくなり、治療計画にズレが生じます。

そのため、保護者の方は必ず1日に決められた回数スクリューを回すようにしてください。カレンダーなどに記入しておくと回し忘れを防止できるでしょう。

まとめ

矯正によって歯並びが綺麗になった子供

急速拡大装置は、上顎の歯にワイヤーを引っかけて固定し、上顎の骨に力をかけて横幅を拡げるための装置です。顎の骨が柔らかく動かしやすい小児期に用いることで、永久歯が並ぶためのスペースを確保します。

ただし、急速拡大装置は取り外しができず、装着によって痛みや不快感を覚えることもあります。3ヵ月~6ヵ月程度の期間で終了するものではありますが、お子さまに負担がかかる治療であることはいうまでもありません。

また、装置を使用する際には保護者の方が毎日スクリューを回す必要があるため、保護者の方の協力も必要不可欠です。ご家族でよく話し合ったうえで検討するようにしましょう。

急速拡大装置を検討されている方は、群馬県伊勢崎市にある「すずき歯科医院」にお気軽にご相談ください。

当院では、自分の家族にできない治療はしないことを意識しながら、さまざまな診療を行っております。ホームページはこちらお問い合わせも受け付けておりますので、ぜひご活用ください。

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