口臭について
口臭や体臭は自分ではなかなかわからないもの。
デリケートなことなので、家族はともかく、よほど親しい友人でも、 口臭や体臭について指摘はしてくれないでしょう。
それだけに、実は周りの人が口臭で迷惑していたとか、 客観的には口臭が認められないのに、自分の息は臭いのではないかと思いこみ、 気に病んだり…などという問題が生じます。
どんな時に口臭がする?
- 虫歯・歯周病がある時。食べかすが口の中に残っている時。口の中が汚れている時。
- ニンニクやタマネギなどの臭いの強いものを食べたり、タバコやアルコール・コーヒーなどの嗜好品を取った時。
- 朝起きた時・空腹時・緊張やストレスを強く感じた時。
- 生理中・妊娠中のホルモンバランスの影響、加齢によって。
口の中に原因が!
今回は2のように原因のはっきりしているもの、3,4のように誰にでもある生理的な口臭については触れず、口の中に原因のある1の場合について考えてみます。
口臭の原因の大部分は口の中にあります。磨き残しの汚れや歯の間につまった食べ物のカスが腐って臭うのですが、歯並びが悪い人や、歯の被せ物や詰め物と歯の間に隙間がある人は、歯石や歯垢が溜まりやすく、歯石や歯垢が多いと口臭が強くなる傾向があります。
入れ歯の人は、入れ歯の清掃が不十分だと口臭の原因になります。 また、歯周病にかかっている場合は、歯肉から血や膿が出ている時は強烈な口臭の原因になります。
特に歯周病の進行具合で歯周ポケット(歯と歯茎の間の深さ)が4mm以上になると、他人が不快に感じる口臭になります。そしてクセモノなのが舌苔(ぜったい)。
舌の表面についた白い苔のようなもので、がんこな細菌の固まりです。 これが口臭の原因の7割を占めているとも。舌苔を落とすのに歯ブラシを使うと舌の表面を傷つけ、 かえって舌苔がつきやすくなるので、舌専用ブラシを使うことをお薦めします。
また、いつも舌苔がたくさん付くという人は胃腸のトラブルを疑ってみた方がよいでしょう。
口臭対策
確かに、どれだけ歯を磨いても完全に口の中の汚れを取ることは不可能なので、口臭は多かれ少なかれ誰もが持っている自然なものではあります。
しかし、他人が不快に感じるほどの口臭は、マナーの面から見ても健康の面から考えても大問題です。口臭そのものは病気ではありませんが、病気の症状の1つなのです。
原因となっている歯周病や虫歯が治れば口臭も収まります。
歯科に行って、虫歯や歯周病の治療・歯のクリーニングをして、悩みのないきれいな歯と息を手に入れましょう。